65歳以降働くと年金はどうなるの?

知っておきたい制度のこと | 社労士・FP事務所 スマイルポート大津
えみちゃん先生

厚生年金に加入していてお給料が高いと年金が停止になる可能性があります。でも、お給料がどんなに高くても全額停止にはなりません。

和子さん
(さとちゃんのママ)

あらっ?65歳までの年金は、お給料が高いと全額停止になったけど、65歳以降は全額停止にはならないの?

えみちゃん先生

そうなんです。今から詳しくお話しますね。

和子さん
(さとちゃんのママ)

はい!よろしくお願いします。

65歳以降の老齢年金には、老齢基礎年金老齢厚生年金との2種類の年金があります。

そのうち老齢基礎年金については、厚生年金に加入中でお給料が高くても停止になることはありません。

つまり厚生年金加入中で、お給料の額によって年金が停止になる可能性があるのは、老齢厚生年金部分のみなのです。

ちなみに、年金をもらいながら厚生年金に加入している人が、お給料の額によって年金が停止になる制度を在職老齢年金と言いますが、この制度は65歳までと65歳以降では計算方法が異なります。

今回は、65歳以降の計算方法をお話しますが、65歳までの計算方法について確認したい方は、「働いていると年金はもらえないの?」のブログをご覧ください。


それでは、具体的に65歳以降の老齢厚生年金の計算方法をお話していきます。

まず、今回の計算のポイントとなるのは、

①年金月額+②給与月額+③ボーナスの月額

の合計額が、47万円以下かどうかです。

そしてざっくりと制度をお話すると、①と②と③の合計額が、47万円以下なら年金の停止はなし47万円を超える超えた金額の半額の年金が支給停止になるという仕組みなのです。

なお、①の年金月額ですが、これは老齢厚生年金の年額を12で割った金額(1か月分の金額)のことですが、計算する際には少し注意が必要です。

実は65歳以降の老齢厚生年金は、報酬比例部分経過的加算と呼ばれる部分があるのですが、①の年金月額を計算する際には経過的加算部分は除き報酬比例部分のみで計算をするのです。

和子さん
(さとちゃんのママ)

報酬比例部分???経過的加算???

えみちゃん先生

聞きなれない言葉ばかりで少し難しいですよね。ちなみに報酬比例部分と言うのは、過去に支払った厚生年金保険料の金額に応じてもらえる年金のことです。それに対して経過的加算は、少し意味合いが違います。経過的加算の説明をすると話が長くなるので、今回は説明を省略しますね。また別の機会にご説明します。

和子さん
(さとちゃんのママ)

はい。

ちなみに企業年金基金から「基金代行部分」の年金をもらっている人は、基金代行部分の年金も年金の月額に含めます。

②の給与月額と③のボーナスの月額の考え方については、「働いていると年金はもらえないの?」のブログでお話していますので、そちらをご確認ください。


では、これから具体的な数字を使って65歳以降の在職老齢年金の仕組みを確認していきましょう。

例えば、年金月額が10万円、給料月額が30万円、ボーナスの月額が7万円の場合は、合計額は47万円となります。

この場合は、合計額が47万円以下となるので、停止額は発生せず年金を全額もらうことができます。

では、次に年金月額と給料月額、そしてボーナスの月額の合計が、47万円を超えた場合ですが、この場合は47万円を超えた金額の半額の年金が支給停止になります。

例えば、年金月額が10万円、給料月額が30万円、ボーナスの月額が10万円の場合、合計額は50万円になります。

47万円を超えた金額の半額が支給停止となるので、

(50万円-47万円)÷2=1.5万円

となり、年金は月額で1万5千円支給停止になります。

つまり、この場合のもらえる老齢厚生年金の報酬比例部分の年金月額は

10万円−1万5千円=8万5千円

と言うことになります。

なお、この場合、老齢厚生年金の報酬比例部分は1万5千円が停止となり8万5千円のみをもらうことになりますが、それに加えて老齢基礎年金と老齢厚生年金の経過的加算部分をもらうことになります。

そして、年金の停止額が、年金の月額よりも多くなると、老齢厚生年金のうち報酬比例部分について全額支給停止になります。

例えば、年金月額が10万円、給料月額が50万円、ボーナスの月額が10万円の場合で計算してみましょう。

10万円+50万円+10万円の合計は60万円で、47万円を超えているので、超えた金額の半額が支給停止になります。

(70万円-47万円)÷2=11万5千円

となり、年金月額10万円よりも停止額11万5千円の方が金額が多いため、この場合老齢厚生年金の報酬比例部分は全額支給停止となります。

なお、この場合は、老齢厚生年金の報酬比例部分は全額支給停止となりますが、老齢基礎年金と老齢厚生年金の経過的加算部分は停止にはならないため、老齢基礎年金と老齢厚生年金の経過的加算部分のみをもらうことになります。

和子さん
(さとちゃんのママ)

なるほど~。老齢基礎年金と老齢厚生年金の経過的加算部分は、どんなにお給料が高くても停止にならないんですね~。

えみちゃん先生

そうなんです。年金が停止になるのは、老齢厚生年金の報酬比例部分のみなんです。

和子さん
(さとちゃんのママ)

よくわかりました!ところで、もしもお給料とボーナス以外に収入があったとしても、お給料・ボーナス以外の収入によって年金が止まるということはないんですか?

えみちゃん先生

はい。厚生年金に加入している会社でのお給料・ボーナス以外に収入があったとしても、その収入によって年金が停止になることはありません。

和子さん
(さとちゃんのママ)

そうなんですね~。よくわかりました。

【本日のまとめ】
65歳以降に年金をもらいながら厚生年金に加入し働いた場合、年金・お給料・過去1年間に支給されたボーナスの額に応じて老齢厚生年金の報酬比例部分が一部または全額停止になる。計算方法は、「年金月額、給与月額、ボーナスの月額の合計」が47万円以下なら支給停止はなしで、47万円を超えた場合は、超えた金額の半額が支給停止となる。ただし、停止になるのは、老齢厚生年金の報酬比例部分のみで、老齢基礎年金と老齢厚生年金の経過的加算部分は、全額受給できる。

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