2021年1月から看護休暇と介護休暇の何が変わるの?

知っておきたい制度のこと | 社労士・FP事務所 スマイルポート大津
えみちゃん先生

休暇が時間単位で利用できるようになります!

さとちゃん

そうなんですね~。ところで看護休暇と介護休暇って何ですか?

えみちゃん先生

看護休暇と介護休暇は、育児介護休業法で定められている制度のことで、子どもの看病や健康診断受診、家族の介護や家族の介護サービス利用手続きの際に、利用できる休暇制度のことです。

さとちゃん

へ~。そんな制度があったんですね~。知らなかったのでいいこと聞きました。

えみちゃん先生

そうですね。さとちゃんのようにこの休暇制度のことを知らない人は、まだまだたくさんいらっしゃるかもしれませんね。

さとちゃん

2021年1月から時間単位で利用できるようになったということは、これまでは1日単位でしか利用できなかったんですか?

えみちゃん先生

これまでは、1日単位か半日単位での利用でした。それが時間単位でも利用できるようになります。

さとちゃん

そうなんですね。ちなみに休暇って何日くらい利用できるんですか?

えみちゃん先生

看護休暇、介護休暇とも法律で1年間に利用できる日数が決まっています。今から詳しくお話しますね。

さとちゃん

はい。お願いします。

看護休暇・介護休暇とも、対象者(子または要介護状態の家族)の人数により1年間の取得日数の上限が決まっていて、具体的には

  • 1人の場合・・・年5日
  • 2人以上の場合・・・年10日

となります。

なお、2人以上で年10日が上限なので、子どもが3人いたとしても年10日が上限となります。

なお、ここでいう子どもは、小学校に入学する前の子どもが対象となります。

そして、要介護状態とは、病気やケガなどで、2週間以上に渡って常時介護が必要な状態をいい、配偶者、子ども、実父母、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫が対象家族となります。

要介護状態と聞くと、なんとなく高齢者が対象と思ってしまいますが、対象家族に子どもや孫が含まれていることでもわかるように、実は年齢に関係なく対象となります。

では、どのような場合に休暇が利用できるかといいますと、

  • 看護休暇・・・子どもの病気やケガ、通院、健康診断、予防接種など
  • 介護休暇・・・対象家族の介護、介護サービス利用手続きなど

に該当する場合となります。

次に、休暇中のお給料がどうなるのかですが、実は会社によって取り扱いが異なります。

会社には看護休暇中、介護休暇中のお給料を支払う義務はありません。そのため休暇中のお給料が払われるか払われないかは、会社によって取り扱いがバラバラです。

ですので、お給料が支払われない会社に勤めている場合は、看護休暇や介護休暇の条件にあてはまったとしても、あえて年次有給休暇を取得するという方もいらっしゃいます。

なお、「1時間単位で休暇を取得することが困難と認められる業務に従事する労働者」は、労使協定で時間単位での取得対象から除外することができるなど、一定の範囲にあてはまった場合に休暇取得の対象外となるケースがありますので、看護休暇・介護休暇の利用を検討される場合は、必ず事前に会社に確認するようにしてください。

【本日のまとめ】
2021年1月から看護休暇と介護休暇が、時間単位で取得可能となった。看護休暇・介護休暇とも対象家族が1人の場合は年5日、対象家族が2人以上の場合は年10日が上限で、休暇を取得した際にお給料が払われるかどうかは、会社によって取り扱いが異なる。

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