65歳までは年金はもらわないほうがいいの?
そんなことありませんよ-!どうしてそんな風に思われるんですか?
私は今年61歳で、年金がもらえる歳なんですけど、今、年金をもらうと損するから、65歳からもらった方がいいって友達に言われたんです・・・
なるほど!でも安心してください。61歳から65歳までの間にもらう老齢厚生年金は、61歳で請求しても、65歳まで待って請求しても、もらえる金額に違いはないんです!
そうなんですか!それなら安心しました。私は、てっきり61歳から年金をもらうと65歳からもらう金額が減ってしまうと思ってました。
そういう風に思われている方は、とても多いんですよ。でも、減ったりしませんので、安心してくださいね。
さとちゃんママのように「61歳から65歳の間にもらえる老齢厚生年金を61歳になってすぐに請求すると65歳からの年金が減ってしまう。」と勘違いされている方は、とても多いように感じます。
【よくある勘違い例①】
あらっ?でも、もしかしたら61歳で年金をもらわずに65歳まで請求するのを我慢したら年金は増えるのかしら?
そういう風に思われる方もよくいらっしゃいますね~。でも、65歳までの老齢厚生年金を請求せずに我慢したとしても65歳からの年金が増えることはないんです!
【よくある勘違い例②】
では、もしも今年61歳の女性が、61歳からもらえる老齢厚生年金を請求せずに65歳になった時に初めて請求した場合、年金はどのようにもらえるのでしょうか?
実は、61歳時点にさかのぼって年金は計算されて、初回の年金振込時に61歳から65歳になるまでの4年間分の年金がまとめて振り込まれるのです。
このまとめて振り込まれる額は、61歳の時に請求した人が、65歳になるまでの間に受け取る額と同額です。 つまり61歳で請求せずに65歳になって初めて請求したとしても、61歳から請求した場合と同額の年金額をもらうことになるので、損することはないですし、65歳からの年金額が増えることもないのです。
そして注意してもらいたいのは、年金をさかのぼってもらえるのは、過去5年分ということです。年金を受ける権利には時効があり5年以上前の期間についてはもらえなくなってしまいます。
なお、65歳以降の老齢年金には、「繰り下げ」という制度があり、65歳以降数年間年金をもらわない期間を作ることによって後から金額を増やしてもらうという選択ができます!
なるほど!65歳以降は自分の意思で繰り下げることができるのね~
繰り下げについては、後日改めてお話しますね。
はい!ぜひお願いします。
今回のさとちゃんママのように年金請求のタイミングについては、いろいろと勘違いをされている方がたくさんいらっしゃいます。
どうして勘違いされるのかというと、お友達との会話や新聞記事などを読んで勘違いされている場合や、日本年金機構から送られてくるねんきん定期便の見込み額の記載内容を見て誤った解釈してしまったために勘違いされている場合が、多いように感じます。
その中でも特に「友達から聞いて・・・」と、おっしゃる方が多いのですが、年金制度は複雑なため一人一人注意する点が異なります。
そもそもお友達が勘違いしている可能性もありますし、お友達にはあてはまる内容だったとしてもそのことが、あなたにもあてはまるとは限らないのです。そのため年金に関することは、お友達の話はお友達の話として聞いておいて自分自身はどうなのかという状況をきちんと年金の専門家である社会保険労務士に相談されるか年金事務所に確認に行かれることをお勧めします。(ちなみに年金事務所での相談は、予約制となっていますので、ご注意くださいね。)
なお、今回の内容はあくまでも『本来もらえるべき年金を本来もらえる年齢で請求する』場合の話です。
具体的には、「老齢年金は何歳からもらえるの?」のブログでお話ししている年齢でもらえる年金のことです。
まだ年金がもらえる年齢ではないけれど、早くもらいたいので本来もらえる年齢になる前に請求する場合や、先ほども少し話に出てきた繰り下げという制度を使って65歳以降にもらえる年金額を増やすために65歳では請求せずに66歳以降に請求する場合は、話が変わってきますので、ご注意ください。
【本日のまとめ】
65歳前にもらえる老齢厚生年金を、本来もらえる年齢に請求したとしても、65歳以降の年金が減ることはない。仮に、65歳まで請求しなかったとしても、65歳以降の年金が増えることはない。
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